デザインをする際に、「ナチュラルな雰囲気にしたい」というご要望をいただくことがあります。
ナチュラルな雰囲気に…とは、言葉の通り、自然、天然、ありのままといったことと、プラスしてぬくもりが感じられるような表現にしたいときに、ご要望として伺うことが多いです。
今回はどんなことをしたら、ナチュラルな雰囲気になるのか考えてみました。
ナチュラルな雰囲気づくりで試したいこと
- 配色はアースカラーを使ってみる
- 自然をイメージしやすいビジュアル
- 余白は多めに
- 手描き感を加える
- トーンを揃える
他にもできることはあると思いますが、まず、上記にあげたことを試してみます。
配色はアースカラーを使ってみる
大地や植物など自然の中からイメージできる色を選ぶとナチュラルな雰囲気になります。
ライトトーン
この辺りの色を使えば、明るくやわらかな雰囲気のナチュラル。
グレイッシュトーン
これらの色を使えば、落ち着いた雰囲気のナチュラル。
ベージュやアイボリーなどをベースカラーに使い、メインカラーやアクセントカラーに濃い色を組み合わせて使用することが多いです。
色については、こちらのブログでも触れていますので、ご覧ください。


自然をイメージしやすいビジュアル
・テクスチャに木目、布地、紙
・植物の画像やイラストといったビジュアル
余白は多め
余白は、要素のブロックごとに多めに入れたり、文字や文字間・行間をゆったり配置します。
手描き感を加える
手描き感…というのは、イラストなら、たとえば、スケッチや水彩画であったり、
書体なら、手書きの文字(手書き風の文字)、
罫線を使うなら、手描きの線。手描き風でもかまいません、何かしら動きがある線、
色鉛筆や絵の具で塗ったような要素も効果的です。
トーンを揃える
「トーンを揃える」は、配色を決める際によく聞く言葉だと思いますが、使用する画像やデザインの場合でも使われます。
明るくやわらかな雰囲気のナチュラルにしたい場合は、色味だけでなく、「ソフトでふんわり明るい写真」で揃えるのがよいです。
チラシのレイアウトで試してみます
仮に「こどもとつくるお菓子教室」といった、チラシがあったとします。
子供と参加するイベントのチラシなので、元気よく明るい配色で作成しましたが、
これを「自然素材にこだわった材料を使ってお菓子作りをしている教室」なので、ナチュラルな雰囲気にしたいとリクエストされたとします。
配色やイラスト素材を変更するだけでも、変化があると思うので、試してみます。
配色はアースカラーを意識しますが、子供も対象なので、あまり暗くなりすぎないようにしてみます。
イラストは、水彩風のイラストに変更。ついでに、書体も丸ゴシックからデザイン書体に変えてみます。
お菓子の写真は、現状は木目のテーブルに置かれています。ガラステーブルなどよりは自然感はあるのですが、右側の調理風景の写真と比べると写真の色も濃く、暗い印象です。色を明るくするか、別の写真を検討してみます。
こんな感じになります。
これで、よいかなと思いつつ、
さらに余白についても調整します。
余白の調整をしたいので、写真の配置やサイズ、掲載点数からも、再考してみます。
角版(四角いトリミング)の写真を、有機的な形に、たとえば滑らかな形状や丸みを帯びた形状にしてみます。このサンプルチラシでは、角版よりもナチュラルな雰囲気が出やすいため。
こんな感じです。
これでよいかなと思いつつ、イラストと焼き菓子が近い色なので、別のイラストに変更してみます。
次は、こんな感じです。
イラストは色や描き具合が控えめなものに変更。
文字も再考しました。こちらのデザイン書体の方が、全体の表現に統一感がでるため。
こんな雰囲気なら、ナチュラルな印象をもってもらえるでしょうか。
まとめ
これ以外にも色々な工夫が考えられると思いますが、今回はナチュラルな雰囲気にしたいというご要望のあった際に、試してみたい方法をまとめてみました。