はじめまして! タクトシステムに2026年度新卒でコンテンツ部門の営業として入社しましたかたつむりと申します☘️
現在は制作現場において案件がどのように進んでいくのかを学ぶ研修中です!
研修では案件の流れだけでなく、印刷知識についても学んでいます。
我々タクトシステムは印刷会社ではなく、印刷までの前工程を担う制作会社です。そのため、最初は「印刷知識も学ぶの?」と疑問に思いました。
ですがコンテンツ制作においてお客様のご要望を正確にヒアリングするためには、印刷知識が欠かせないことを知りました。
研修は新しい知識の連続で、印刷に関しては「そんな言葉があるんだ!」「こんな仕組みだったんだ!」と驚くばかりです。
そこで今回は、そんな私が入社して初めて知った印刷知識について、特に印象に残ったものを新卒目線で3つのトピックに分けてご紹介します!
印刷について初めて知る方にも、制作に携わる方にも、それぞれ新たな発見のある記事になればと思います🔎
はじめに
研修では初めに、案件の流れや専門用語について教えてもらいました!
実は大学時代に会誌の編集委員をしていたことがあるのですが、当時の役割は原稿を集めて出版社へ渡すまで。実際の編集や印刷の工程に携わる機会はありませんでした。
なので、研修で案件の流れを教わる中で「実際はこんな流れで形になっていくんだ!」と知ることができてとてもワクワクしたのを覚えています。
原稿を受け取ってから完成するまでに多くの工程があり、たくさんの専門用語が使われていることに驚きました。
そこでまずは、研修で印象に残った専門用語からご紹介します!
1. 印刷業界ならではの専門用語
・ノンブル
突然ですが、皆さんは本や冊子のページの数や番号を何と呼びますか?
「ページ数」という言葉を使っているのではないでしょうか。
このページ数について、印刷・出版業界では「ノンブル」という言葉を使います。
(ちなみに「ノンブル」とはフランス語に由来するそうです)
とはいっても、普段私たちが使用している「ページ数」とは少し考え方が異なります。
ページ数とノンブルは必ずしも一致するものではなく、区別するために両者を使い分けています。

印刷・出版業界において「ページ数」とは、本や冊子全体のページの総数を表します。
一方、「ノンブル」とは各ページに印刷されるページの番号のことをさします。
ページ数とノンブルが一致することもありますが、表紙や扉、目次などページ番号を印刷しないページがある場合は一致しません。
そのため、印刷・出版業界では制作や校正の際に誤解を防ぐため、「ページ数」と「ノンブル」を使い分けているのです。
制作段階では、製本時に断裁される部分に管理用のノンブルを入れることがあり、
これを「隠しノンブル」と呼んでいます。
完成した冊子では見えませんが、ページを正確に管理するために重要になるのです📖
最初にこの言葉を教えてもらったとき、「ページ数じゃいけないの?」と思いました。
ですが言葉の使い分けがされていることを知り、なるほど!と納得しました。
「隠しノンブル」のように、完成した冊子では無くなっても制作するうえで欠かせない役割を持っているものもあり、これが制作の現場を支えているのですね!
・ノド、小口、天地
次に冊子の部位についての用語をご紹介します!
冊子はそれぞれ、以下のように部位を呼び分ける語が使用されています。
・冊子を綴じる中央部:ノド
・ページをめくる部分:小口
・ページの上部:天
・ページの下部:地
※小口側の左右はそのまま「左」「右」と呼びます。

これらの言葉は、制作において「ノド側に文字が寄りすぎていないか」などレイアウトを考えるための基準として使われているのです!
中綴じの冊子(ホチキスのような針金で綴じる冊子)では、ページ数が増えるほど内側の紙が外側へ押し出されるため、その分小口側が大きく断裁される箇所があります。
そのため、文字や写真を小口ギリギリに配置すると、仕上がりで見切れてしまう可能性が!
このようなことが起こらないよう、制作の段階で文字などが小口側ギリギリにならないように配置をする工夫がされています📖
「ノド」「小口」など、冊子の部位に名前があること自体研修で初めて知りました!
今まで意識したことがなかったので、とても新鮮でした。
また、中綴じ冊子では断裁まで考えてレイアウトされていることを知り、普段何気なく見ていた冊子にも、さまざまな工夫が詰まっていることに気づきかされました🔎
2. 印刷物の見えない工夫
先ほど中綴じ冊子には小口側の断裁に配慮した配置の工夫があるとお伝えしました。
ですが印刷物にはほかにも完成後には見られない工夫が数多く存在するのです。
ここでは、代表的なもののひとつである「塗り足し」についてご説明します!
・塗り足し
「塗り足し」とは紙面用のデザインを、実際の仕上がりサイズより外側(天地左右に約3mm)にはみ出させて作成しておくことです。
この塗り足し部分は印刷後に断裁されるため完成した印刷物には残りません。

印刷する際は、仕上がりサイズよりも大きな紙に印刷し、最後に断裁することで完成品のサイズに仕上げます。
しかし、断裁位置がわずかにずれてしまうことがあるのです。(印刷時の熱による紙の収縮や断裁機の圧力によるもの)
もしこの塗り足しがなければ、断裁位置がずれた際に紙の白い部分が見えてしまうかもしれません…。
そのため、断裁する際に余裕をもつことができるよう「塗り足し」が必要になるのです!
ちなみに、図中の「トンボ(トリムマーク)」とは…。
四隅の2つのL字が重なったようなマークとそれぞれ中央に位置する十字の線を1セットでトンボと呼んでいます。
トンボとは、印刷物を仕上がりサイズに断裁するために必要な印です。また、フルカラー印刷の際に色の版を正確に合わせる基準になります。
つまり、トンボは綺麗に印刷・断裁するためには欠かせない目印なのです!
弊社でも制作段階では必ずつけられている印です。
最初は「切り落とす部分なのにどうして余分に絵柄や色を入れておくのだろう?」と疑問に思いました。
しかし、そのわずか3mmが断裁時のズレを吸収し、きれいな仕上がりを実現するために欠かせないものだと学びました!
ちなみに弊社では「塗り足し」と言っておりますが、ほかにも「裁ち落とし」や「ドブ」という言い方があるようですよ。
3. 色の表現方法
最後に、印刷物における色の表現についてご紹介します!
・RGBとCMYK
皆さん、パソコンやスマホなどの画面に映っている色とそれを印刷したときの色が違うということをご存じでしょうか?
RGBとCMYKの違いと表現すると、知っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「画面で見た色と印刷物の色が少し違う」と感じる原因がこれらの違いに関係するのです。
パソコンなどのデジタル画面では光の三原色であるRGB、印刷物は色の三原色であるCMY(+K)で色を表現しています。
光の三原色(RGB)は、色の光を重ねるほど白に近づき、明るくなります。
色の三原色(CMY)は、インクを重ねるほど黒に近づき、暗くなります。

つまり、デジタル画面と印刷物では色を表現する仕組みが異なるため、印刷した際に色の相違が出てしまうのです。
そのため、印刷する際はRGB形式のデータから印刷用のインクに対応させるCMYK形式のデータに変換します。
表現形式の違いについては、弊社の記事でより詳しく解説しているのでぜひご一読ください!
また、下記の動画はプリンターの仕組みについての動画ですが、印刷物の色の仕組みについても解説されています🔎
RGBとCMYはそれぞれ補色の関係にあるので、それぞれの色に対応するように変換されるようです。(ざっくり過ぎる説明)

RGBとCMYはそれぞれ補色の関係にあります。
ちなみに、CMYインクの3色だけでは綺麗な黒を表現することが難しく、各インクを多く消費しなければいけないために黒インクとしてK(Key plate)が使用されています。
CMYK図中央の暗い色をKで代替する形で表現しており、実際は図中央の色とKはイコールの関係ではありません。
なぜ「Key plate」というのか気になり調べてみましたが、由来には諸説あり、明確な由来はわからないようです…。興味がある方はぜひ調べてみてください!
パソコンの画面はRGBで表現していること、印刷するときにはCMYKのインクを使って表現することは知っていましたが、印刷用にデータを変換する理由については初めて知りました!
今まで印刷する際に変換する作業などしたことがなかったので驚きでした。
普段生活している中では気づかない工夫がたくさんあるのですね…!🔎
おわりに
ここまで、研修で初めて知った印刷知識について3つのトピックでそれぞれご紹介しました。
ですが専門用語や印刷についてはこの記事だけでは説明しきれないことがまだまだたくさんあります!
ひとつひとつ学んでいくと使われている言葉や工程には意味があり、それらが品質を支えていることが分かりました。
普段何気なく手に取っている冊子やカタログも、これからは少し違った見方ができそうです。
さて次回は、研修で学んだことが実務の中でどのように活きるのか、色校正や原稿整理について、実際に経験した内容を中心にお届けします!


