はじめに🍆
こんにちは!2026年度入社、新卒1年目のなすびんです🍆
前回のブログでは、紙カタログが完成するまでの流れを追いながら、DTP制作に関わる人たちと、その役割についてご紹介しました。
そんな現場で研修をしていて、私が特に感じたことがあります。
「制作って、認識合わせがとにかく大事……!」
ちょっとした認識の違いや情報の伝わり方によって、「思っていたより作業量が多かった!」「そういう意味だと思っていなかった!」といったズレが生まれることもあります🫨💦
では、実際の現場では、どんなところで認識のズレが起こり、どうやって防いでいるのでしょうか?
今回は、制作現場で起こった出来事をもとにした、架空のアクシデント事例とともに、進行・DTP・校正、それぞれの先輩社員に聞いたリアルな現場の声を、たっぷりとお届けします🎤
まずは、今回インタビューに協力してくださった先輩社員の方たちをご紹介↓↓↓

それでは、早速とある制作会社で起きた事例をのぞいてみましょう~👀‼
作業量の認識のズレ
今回舞い込んできたのは、
「馬らーめん協会🐴🍜」の新商品カタログ制作案件。
昨年版のカタログデータを流用して、今年版を制作することになりました。
打ち合わせにて――
🐴クライアント:「基本は昨年と同じで大丈夫です! 商品が少し増えるくらいなので!」
🌽さん(営業):「昨年版をベースに、変更箇所を反映していくイメージですね。承知しました!」
一見、大きな変更はなさそうです。
ところが後日、今年版の原稿が届き確認してみると……。
🌽さん(営業):「あれ? 新商品、聞いてたより増えてない……?👀」
🍉さん(進行):「ほんとだ。説明文も昨年よりかなり長いね」
🥑さん(DTP):「この文字量だと、昨年と同じレイアウトには収まらなさそうですねぇ🤔」
🍉さん(進行):「ということは、単純に商品を追加するだけじゃなくて、レイアウトの調整も必要ってこと?🫨」
🌽さん(営業):「あれ……思ってたより単純な修正じゃないぞ……?😨」
🥑さん・🍉さん・🌽さん:
\“ちょこっと修正”じゃなかった~~~!?/
こうした想定とのズレは、実際の制作現場でも起こるのでしょうか?🤔
早速、先輩社員にインタビューしてみました🎤

事前に聞いていた内容と、実際の原稿を見た後で作業量が変わることって
ありますか?

割とありますね。
見積もり段階では本番の原稿がないこともあるので、実際に原稿が入ってみると、『聞いていた内容と違うぞ』となることはあります。
そのため、案件によっては、作業量の『多い・少ない』という感覚のズレを減らすため、修正量をランク分けすることもあります!
※修正ランクについてはあくまで一例になります。



このように、「少し」という曖昧な感覚を具体的な作業に置き換えることで、クライアントと制作側で作業量の認識を合わせやすくなります。

特に、事前に作業量を予測しづらいものってありますか?

クライアントの好みも関わるので、
希望するイメージに近づけるために提案を重ねると想定以上に時間がかかることもあります。クライアントのデザインの好みなど事前のリサーチも重要になってきますね🔍
クライアントによって、制作工程への馴染みや、作業量に対する認識もさまざま。
例えば、Excel上では「少しの変更」に見えても、実際の紙面では変更箇所を探したり、レイアウトを調整したりと、見た目以上の作業が発生することもあります。
原稿上で見える修正量と、実際に発生する作業量は必ずしも同じではないんですね👀
指示の受け取り方のズレ
これは、またまた「馬らーめん協会🐴🍜」の案件でのお話し……。
今回は、新メニューカタログの修正作業中に事件が発生したようです。
クライアントから届いた赤字指示👇
「『夏季限定』トル」
冒頭ページに大きく書かれています🌀
🍉さん(進行):「フムフム……『夏季限定』を削除ね。🥑さん、修正お願いします!」
🥑さん(DTP):「どれどれ……?🤔 結構大きく『夏季限定トル』って指示があるから、すべての『夏季限定』の文言を削除でいいんですかね?」
🍉さん(進行):「うーん……赤字も大きく入ってるし、全部削除でいいと思います!」
🥑さん(DTP):「承知!カタカタカタカタカタラーナ……💻」
――提出してから数時間後――
🌽さん(営業):「あれ?👀 クライアントから連絡が来て、『夏季限定』の削除は最初のカテゴリーだけだったみたい……」
🍉さん(進行):「……え?」
🥑さん(DTP):「……え?」
🌽さん(営業):「ほかのページの商品は、引き続き夏季限定で販売するみたい」
🍉さん(進行):「えええ😱 赤字の意味を『全部削除』だと思ってた……!」
🥑さん(DTP):「ということは……」
\消したところ、全部戻します/
🥑さん・🍉さん:
\ガーーーーーーーン🤦🏻♀️🤦🏻/
今回は、クライアントからの指示を社内へ伝える過程で、修正指示の解釈を誤ったことで、手戻りにつながったケースのようです…😖

指示に疑問や違和感を感じたとき、
「そのまま進める」「一度確認する」などは、どのように判断していますか?

全体に関わる疑問は、基本的に確認しますね。
もし判断が違っていたら、元に戻したり、やり直したりする範囲も大きくなるので。
逆に1ページだけなど影響が限定的なものであれば、一旦進めて、提出時に申し送ることもあります。

進行側でも考え方は同じです。
ただ、進行の段階では気付かなかったことを、実際に作業する制作側から指摘してもらうこともよくありますね。

なるほど……!
では、そもそも制作側は、その『違和感』にどうやって気付くんですか?

例えばカタログの場合、1つの品番に修正が入っていたら、
『他にも同じ品番があれば、そこも変更になるんじゃないか?』と考えたりします。原稿と長く向き合うからこそ気付くこともありますね。

あと、校正で原稿と修正後の紙面を照合していると、
DTPで行った修正とは別の解釈もできるのでは?🤔と気付くこともあります。
実際に以前、ある製品カタログの制作で、こんなことがありました↓↓↓
ある製品カタログの原稿で、製品Aの画像とモニターの画像をまとめて四角く囲み、
「製品A(新).psdに差し替え」という赤字指示が入っていました↓↓↓

DTP担当はこの指示を、赤枠で囲まれた範囲全体を差し替える指示と解釈💭
そのため、モニターの画像を削除し、製品A(新)の画像に差し替えて制作しました↓↓↓

ところが、原稿と校正紙を照合していた校正担当から、こんな疑問が上がりました。
🍄さん(校正):
「たしかに、この『差し替え』という指示だけを見ると、囲まれた2つの画像を製品A(新)に差し替えるとも読めますよね。
でも、この案件では、これまでの原稿で校正記号が使われたことがないんですよね……
クライアントの意図は本当にこれで合っているのだろうか……🤔」
そこで、改めて指示の意図を確認することに。校正記号としての意味だけで判断せず、紙面全体の内容や画像の役割まで見ていきました。
さらに紙面全体を見ると、もともと掲載されていた製品Aとモニターは連動して使われるもので、モニターの画像は製品Aの機能を説明するために掲載されていることが分かりました。
これらのことから、製品Aの画像のみを新しいものに差し替える意図であると判断し、モニターの画像は残す形に修正し、クライアントへ提出したそうです↓↓↓

同じ赤字でも、その指示だけを見るのではなく、クライアントの普段の指示の仕方や、紙面全体の内容まで確認することで、本来の意図が見えてくることもあるんですね👀
💡用語チェック
校正紙
⇒原稿の赤字指示を反映・修正したデータを、内容確認のために出力したもの。
文字やレイアウト、画像などに間違いがないか確認するために使用する。
差し替え
⇒文章や図版などを、別のものに置き換える指示。
内校修正
⇒先方へ提出する前に、制作会社内で校正・修正を行うこと。

制作側へ指示を伝えるとき、先方の意図を正しく伝えるために、意識していることはありますか?

作業内容だけでなく、できるだけその作業をする理由や、案件の背景などを伝えるように意識しています!
背景まで共有することで、制作側から『こうした方がいいのでは?』と、別の対応策や改善案が出てくることもあるので😙

制作側としても、
背景や意図が分かることで、作業の進め方や判断が変わることはありますか?

ありますね。
現場も毎回同じ人が担当するわけではないので、背景などの補足があるとありがたいです。書かれていないことにはなかなか気付けないですし、何のための作業なのか理解していた方が、疑問や違和感にも気付きやすいと思います。


制作から出た疑問をそのまま伝えるのではなく、
制作側と意図をすり合わせたうえで、クライアントの制作工程への馴染みなども踏まえて、『何を確認したいのか』が分かりやすく伝わるように言葉を整えています。
同じ情報でも、伝え方によって情報の受け取り方が変わってしまうこともあります🥲
作業内容だけでなく背景や意図まで共有し、相手に伝わる形に整える。こうした情報の橋渡しも、認識のズレを防ぐポイントのようです✅
「校正」ってどこまで❓
これまでにも何度か登場した「校正」。
実は今回、「認識のズレ」というテーマでお話を聞く中で、この「校正」という言葉自体にも、認識のズレが生まれる可能性があることを知りました。

一口に『校正』といっても、案件によって作業内容や確認範囲は変わりますか?

変わりますね。
それに、作業内容によっては『校正』ではなく『校閲』と呼ばれるものもあります。ただ、この二つをどこで分けるのかは、実は難しいんです。

実は、「校正」と「校閲」の分け方にはさまざまな考え方があります。
そこでまずは、弊社での校正・校閲の作業範囲をざっくり整理してみます👇


なるほど、ナルホド🧐
では、🍄さん自身は『校正』と『校閲』の違いをどのように捉えていますか?

私は、『正解があるかどうか』が一つの目安になると思っています。
例えば、原稿と照らし合わせて正しく修正されているかを確認したり、指定された統一表に沿って表記を確認したりする作業は、誰が確認しても基本的には同じ答えになります。こうした作業は『校正』寄りですね。
一方で、文章の流れや言葉の使い方、なぜその表現になっているのかまで読み込んで指摘する場合は、人によって判断や指摘の仕方が変わることがあります。そういった作業は『校閲』寄りだと考えています。

実際に依頼する側と校正する側で、『何を・どこまで確認するのか』の認識がズレることもありますか?

あります。
だからこそ、その案件では何を重点的に確認してほしいのかを、クライアントからしっかり聞き出してもらえるとありがたいです。
例えば…
「以前、価格を間違えて刷り直しになった」
→ 価格を重点的に確認
「表記がバラバラで読みづらい」
→表記統一を重点的に確認
「単位の間違いが多くて困っている」
→ 数値や単位にも注意
このように、クライアントが過去に困ったことや、特に気にしているポイントを知ることで、
重点的に確認すべき箇所が見えてくることもあるようです。

作業範囲の認識をすり合わせるために、具体的にどんなことを確認しておくとよいのでしょうか?

例えば、表記統一なら指定の用語集などはあるのか、文章表現まで確認する場合は、指摘だけでよいのか、言い換えまで提案するのかなどですね。
『どこまでやるのか』を具体的に決めておくことが大切です!
場合によっては、案件開始時の打ち合わせに校正担当も同席して、疑問点を早い段階で確認することで、後から確認する手間やタイムロスをなくせることもあります😏
番外編~専門用語の曖昧さ🌀~
実は、「校正」「校閲」以外にも、同じ言葉でも会社や使う場面によって、少し違う意味で使われることがあるんです…🤨💭
例えば、制作現場でよく耳にする「入稿」
タクトシステム社内では、こんな使われ方をすることがあります。

同じ「入稿」なのに、全く異なる意味が存在しているんです⁉️
使われるタイミングや前後の会話から判断できることもありますが、案件が始まる前や、途中から案件に加わった場合などは、「どっちの入稿……?🤔」となることも。
今回のお話を通して、同じ言葉でも、人や案件によって想定している意味や範囲が異なることがあると分かりました🫡
「校正をお願いします」「入稿しました」といった言葉だけで分かったつもりにならず、「どこまで見るのか」「何を指しているのか」を具体的に確認することが大切になってきます!
専門用語だから伝わるはず!と思い込まず、相手の意図を汲み取り、必要に応じて言い換えて確認することも、認識のズレを防ぐポイントなんですね👀
まとめ
今回、進行・DTP・校正、それぞれの立場からお話を聞いたことで、現場の方が普段どんなことを考えながらDTP制作に向き合っているのかを知り、制作工程への理解をさらに深めることができました。
特に印象に残ったのは、同じ指示や言葉でも、立場によって見え方や受け取り方が変わることがあるということです。
「少し修正する」「この赤字を反映する」「校正する」など、一見伝わっているように思えることでも、それぞれが頭の中で思い描いている内容が同じとは限りません🤔💭
だからこそ、作業の背景や意図を共有し、疑問を早い段階で確認すること。
そして、自分の担当だけでなく、前後の工程や作業の目的まで知ることが、認識のズレを防ぎ、スムーズな制作につながるのだと感じました✨
また、このブログを執筆することで、日々の研修で学んだことを改めて振り返ることができました。
いろいろなことを吸収してきたつもりでしたが、文章にしてみると頭の中が整理されて、自分にとってもいい振り返りになった気がします。
これから迷子になったときは、このブログを読み返してみようかナ…🍆 💭
前編から続いた「⭐超初心者向け⭐DTP制作の現場レポート📢🗯️」は、これにて終了です!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました👋🏾😎



